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0624

モンゴルの起業家
By さとうあきら,バットさん
Physical Assets - Long Term

日本とモンゴルの架け橋になりたいという熱い想いを持ったモンゴルの起業家、バットさんが来日しました。実は、大学のゼミの後輩で、2003年に初めて会って以来、交流をさせていただいています。

「今のモンゴルには日本の明治維新や戦後のような機会があります。50年後、100年後の国を創るという責任もあります。」という言葉は、心に響きます。

当時はまだ29歳でしたが、帰国後、36歳で、モンゴルの経団連、CEOクラブの代表になりました。

バットさんの経歴は...
・バットサイハン・バータル氏(36歳)ウランバートルを拠点に活躍 
・モンゴルCEOクラブ代表(日本で言うところの経団連のような団体)、FIDP創業者
・日本に学生時代(一橋大学竹内弘高ゼミ)、ビジネス(ATカーニー、ファーストリテイリング)を通じて9年間滞在、流暢な日本語を話す
・ユニクロ時代のカシミア商品のヒットの企画は有名。
・モンゴル帰国後、最大の財閥(MCS)の副社長として、新規事業を担当
・カシミア大手の1社(GOYO)のCEOとして、企業再建を実現
・IFCなど世界の有力金融機関が投資するモンゴル初のモンゴルPEファンドを組成中

以下、ちょっと長いですが、本人による日本語のメッセージです。素晴らしい語学力でもあります。

日本は私にとって第2の母国のような存在になっている。大学生活から社会人生活のスタートなどを含む、人生の中でも非常に大事な20代を基本的に日本で過ごし、重要な人脈(プライベートも仕事も)も日本で作っている。そのため、私は自分が日本にこられ、すばらしい方々に出会い、よい経験と実績が作れたことを幸運に思い、日本とのその縁を大切にしていく考えです。
 
そもそも日本にこられたのは文部省の奨学金であり、言い換えれば、日本人の皆様の税金から利用させて頂いたことになるし、それから日本に住んでいた9年間を通じて沢山の方々にお世話になり、助けて頂いていることに対して深く感謝しており、何らかの形でその恩返しができるようにと常に意識し、努力してきた。具体的には、私ができることから考えて、日本とモンゴルの民間企業間又は個人(投資化など)との協力をもっと発展させるための架け橋的な役割を果たせたらと思っている。それは私の想いのためだけではなく、両国にとって協力し合うことがとても現実的で、お互いにメリットが大きいと信じているからである。
 
まずモンゴルと日本の経済協力のシナジー効果は大きいと思われる。モンゴルは資源が非常に豊富であるが、それを開発していくための資金とノウハウに欠けている。それに対して日本は資金と技術・ノウハウを持っているが、原料が足らない。なお、モンゴルは中国とロシアという2つの巨大国に挟まれており、それらの国との関係に加えて第3のパートナー国との関係はますます重要になっている。そこで第1の戦略パートナー候補が日本だという人がモンゴルでは多い。またモンゴルはアジアの中で一番親日感情をもっているとよく言われるのも良い基盤になるはずであろう。そこには、モンゴルが90年に政治体制を変えてから十数年にかけて苦しかった時期、ODA援助などで一番助けていたのが日本であることも大きなプラス要因になっている。
  
今モンゴルでは豊富な鉱物資源を本格的に開発し始める予定で、それに伴い、インフラ及びその他の関連分野で大規模のプロジェクトが多数計画されて、一部動き出している。開発されていない中では世界最大の銅と金の埋蔵量を誇るオユー・トルゴイ鉱山の開発には4000-5000億円の投資が必要で、このプロジェクト単独でモンゴルのGDP水準になる。他にも、世界最大級の埋蔵量と最良品質を誇るタヴァン・トルゴイ石炭鉱山をはじめ、鉄鉱石、銀、モリブデェニウム、タングステン、ウランなどの鉱山が沢山あり、それぞれこれから一気に開発されようとしている。こういった鉱山分野を中心にインフラ、不動産、サービスなど他分野も大きく伸びていく展望である。実際IMFなどの予測ではこれからの数年間の経済成長率でモンゴルが世界最高級の国になろうとしている。日本の歴史の中で例えたら明治維新直後の日本又は戦後の高度成長期直前の日本に似ているかも知れない、歴史的な転換期であると思っている。
  
そこで、今我々が立ち上げようとしているファンドは、その中でも一番成長性の高い分野である鉱山サービスやインフラなどの分野に集中し、能力とビジョンのある経営者の企業に投資しながら、その投資先の企業を通じて、モンゴルと日本の企業間の協力関係を作っていく予定である。例えば、モンゴルの道路や建設の分野はこれから官民の両方で沢山の大型プロジェクトが計画されているが、モンゴルの企業は規模が未だ小さく、資金力と技術力も十分ではない。一方で、日本ではこのような分野は成熟市場で、これからの成長のためには海外市場を視野に入れていく必要があると言われる。そこで、当分野でモンゴルと日本の企業がパートナーシップを組み、これからのモンゴルでの事業機会をつかんでいくのはお互いにとってメリットが大きいし、そこでの経験と実績を活かし、ゆくゆくはモンゴルのみでなく、他の国、例えばこれからの成長性が最も高い中央アジアの諸国に地域展開をすることも十分可能であろう。そのためにもモンゴルは戦略的に重要で、それらの国との共通性が多く、地理的にも近いため、地域展開の基盤(ハブ)になれると思う。このようなパートナーシップの成功事例を我がファンドを通して作ることができたらと強く希望している。

Tags :  さとうあきら, バットさん, モンゴル, 起業家,
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